東京の某アパートで遭遇した、世にも恐ろしい夜中の物語とは

もうずいぶん前のことになります。
以前、東京都心の専門学校に通っていた私は、通学のために23区内にある古いアパートに下宿していました。
確か3年くらい住んでいたと思います。

その後このアパートから、事情があって下の記事にある東京郊外の借家に移りました。
それは一軒家でしたが、そこで私が遭遇した、世にも不思議な出来事は、下の記事でお伝えしています。

しかし、その一軒家に引き移る以前にも、実はこの古いアパートに住んでいた時に起こりました。
それを今回はお伝えしてみます。

杉並区の古い某アパートに引っ越してから始まった出来事

そのアパートは杉並区の繁華街をちょっと抜けたところにある、古いアパートでした。
1階が大家さんの住居で、2階にある3つの部屋をアパートとして貸し出しており、私は最初そのうち一番狭い四畳半の部屋を借りていましたが、それ以前に東京郊外の結構広めな一軒家を借りていました。

それを東京都心の専門学校に勉強で通うことになったため、このように都心に近い23区の繁華な杉並区に越していったわけです。

ですが今まで一軒家暮らしで荷物も増えたために、本を中心に荷物で部屋が埋まって手狭になってしまい、引っ越してしばらくの後、たまたま借り手が引っ越して空室になっていた北向きの6畳の部屋も合わせて借りています。

その六畳の部屋は今までの四畳半とと隣り合っていた部屋で、トイレこそ共用でしたが今までの四畳半と異なり、ちゃんと流しのあるキッチンもついていて、北向きとはいえ窓も南側を除く3方にある明るい部屋でした。

古い木造ながらも大家さんが不動産屋も兼ねているためなのか、当時にしてはそこそこ駅チカながら結構家賃も割安で、確か当時、四畳半が2万円、六畳が3万6千円とお得に借りる事が出来ています。

そして、荷物でぎゅうぎゅう詰めの四畳半から寝床をこの六畳に移し、勉強机もでっかいのを入れてひとまず悠々と過ごせるようになってから、しばらくはほっと一息ついていました。

画像と記事本文とは関係ありません。

なんだか妙な音が

ところが、そうしているうちになんとなく違和感を私は覚えてきたのです。
いや、今となっては記憶に定かではない、というところもあるのですが、確かにおぼろげながら覚えています。

それはなんだかわけのわからない、奇妙な音でした。

夜の寝静まる頃になると、寝ている場所から部屋の中の、ほど遠くもないところから物音が聞こえてくる、そんな経験がうっすら未だ残っています。

実のところ、こういった経験は他の記事、特に私自身の幼少の頃に聞いていた夜中の物音を説明した記事の中でもよく出てきます。

しかしながら、このアパートでこうして聞いた音というのは、それとはまたどこか違うのです。

何が違うのか。

それは、幼少に聞いていた音と比べて、自分が寝入る時などではなく、言ってみればハッキリ意識のある時に鳴るのです。

ドカッ、ゴトッ、というような音でしょうか。

子供の頃に散々聞いた、家の中であってもやや遠くから聞こえてくるような音ではなく、もっと近いところで鳴るような感じでした。
そして、それだけに、というべきか、音ももっと大きかったように思います。

実家でごく最近まで鳴っていた音と似ている。

このとき聞こえていた音というのを、後でよくよく思い返してみるのですが、実はある音と似通っている点があります。

今現在私は東京やその近郊から引き払って、地方の実家住まいを続けていますが、その実家の中でごく最近まで聞こえていた音とかなり似ている、と感じるのです。

実家の中で聞こえてきていたその音、というのもやはり相当に大きな音で、驚くことに私の寝ているベッドの背後、障子戸のすぐ向こうかから鳴っていました。

ついでに言いますと、このアパートで鳴っていたもそうですし、この実家で聞こえてくる音というのも、その音の鳴っている場所はどうやら台所、キッチンでした。
流しのある水場から両方とも聞こえてくる、という共通点があります。

そしてさらに付け加えると、アパートで聞こえた音よりも、実家のベッドで寝ている私が聞いた音の方がかなり大きく、そして頻繁だったように思います。

実際、実家の自室で、夜にベッドに入って寝入ろうかとする頃、まだ意識もハッキリしているというのにドスンッ、ガタン、ゴトッという音が障子戸越しに響きます。
そして、それを聞いた私は恐怖とともに音の大きさ自体にびっくりして、なかなか寝入ることができませんでした。

夜中に起こったおぞましいこと

ですが、そのアパートで起こった出来事、というのは、そういう奇妙な音だけではなかったのです。

それどころか、そんな音、つまりラップ音は、その後に起こる出来事の序曲のようなものでした。

それは、寝ていると幽霊が目の前に現れた、部屋の中で霊を見た、という、月並みに想像できる心霊体験ではありません。

起きているときの出来事ではなく、寝ている最中に起こった出来事です。

寝ている最中に起こった、3つの恐ろしい出来事とは

ある夜、普通通りに布団に入ってねついたところ、何者かに夜中起こされました。

誰かが私の首を絞めるのです。
そして息苦しくなって夜中に目を覚ましました。
こんなことは初めての経験でした。

何でこんなことが起こるのか、当初は皆目見当がつきませんでしたが、幸運と言うべきか、寝ている最中に首を絞められて目が覚める、という体験はその一回きりでした。

しかしながら、またも別なことが睡眠中に起こって夜中に目を覚ましました。

別な夜、やはり良い気持ちで寝入っていた私はある夢を見ました。

目の前に帽子をかぶった、中年の男性が私の顔を見ながら目の前に立っている夢でした。

その男性は一見労務者風でしたが、表情などは帽子の前つばに隠れて暗くなり、詳しいことはわかりません。
ただ、ずいぶん薄暗い雰囲気のする男性だったと記憶しています。

そして、夢の中で私もその男性と向かい合ってたっていたわけですが、そのまま私を見つめながら、私の脇の下をぐりぐりとくすぐるのです。

そして、脇の下のくすぐったさに思わず夢から覚め、起きてしまいました。

不思議なことはまだ続きます。

また別な夜中のことになりますが、やはり同じように寝ていると、何者かが仰向けで寝ている私の胸をこぶしでたたくのです。
それで同じように私は目を覚ましてしまいました。

こうしたことが立て続けに起こる中、初めのうちは私も自分の気の迷いとか、気のせいくらいに思っていて、実際自分自身で、そう思いたい、というフシもあったことは事実です。

しかしながら、気のせいなどにするには、あまりにはっきりしすぎている、頻発しすぎているというのも事実でした。
だから今考えても、そして当時もやはりそう思わずに折れなかったのですが、

スピ的な力、霊的な作用が明らかに自分に対してはたらいている

と考えるしかなさそうでした。

原因はアパート。それとも自分の家系。

この当時、こうした体験が頻発したことに怖気も振るった私は、次のようにいろいろと原因を考えたりしていました。

まず最初に思ったのは、このアパートには何か因縁めいたものがあるのではないか、ということです。
こう考えるのも当然と言えば当然かも知れません。

もう一つは、自分自身の家系とか、家、つまり実家にまつわる因縁の有無です。
当時、どちらかと言えばこれが主な原因ではないか、とも思っていたようです。

なぜかというと、繰り返しますが私自身、子供の頃から奇妙な体験は少なくありませんでした。
だから、このアパートだけで遭遇する出来事、というよりは自宅に関係して、何か霊的な問題や因縁があって、それが場所を移ってもこうしてついて回るのかも知れない、そういう風に考えたわけですね。

でも一体なぜこんなことばかり自分に降りかかるのか。
何かの恨みを家系的に、つまり自分の先祖の代から受けてきて、それがある意味形となって、子孫である自分に今降りかかってきているのではないか。

そういう風にも考えてみたわけです。

家系的な因縁もないし、何かに取り憑かれているわけでもない

ですが、このような出来事を受けてある霊能者に相談に行った際、そういう家系的な原因というのは、これも幸か不幸かわかりませんが、ひとまず結果として打ち消されています。

こういうおかしな日々を体験した私は、東京に住み始めて以来、初めて霊能者という種類の人に相談を恋うことに決めました。

一口に霊能者というと、いかにも怪しげな、インチキくさい種類の人物もいます。
その中には、たとえテレビに出たり多くのそれっぽい書籍を出版したり、あるいは多くの信奉者を抱えているような人間であっても非常に怪しげで信用ならないケースも確かにあるようです。

というか、あくまでも私個人の独断としておきますが、やたらめったらと本を出版したり、いたずらに口達者でだったり派手な演出でディアによく露出していったり、団体をつくっていたりと、一見羽振りが良さそうな霊能者とか、教祖みたいになってまつりあげられているような人間はほぼ信用できない、といって良いと感じます。

あえて話をそらしますが、決して強要もしませんが、その一方で十分に注意をしておいて損はない、と私自身考えているのです。

また、私はよくそういう霊能者と称する人に当たるとき、その人の顔を見ながら直感的なひらめきに任せる場合も多くあります。
完璧でない、と前置きしておきますが、私の個人的な経験則として、本当に実力のある霊能者というのは、やはりそういった人相、特に目つきをしているものだからです。

で、話を戻しますが。

そういうわけで、私が助言を請うた霊能者というのは、他の記事でも書きましたが、ある有名な漫画家にスピ関係の助言を与えたり、そういう方面からサポートしていたという、確かに客観的に見ても実力のあると見られる女性でした。

初めてその当時、霊能者という種類の人に生まれて初めて会いましたが、その人は当時、やはり東京の23区内に住む中年の女性で、相談に行く段取りもけっこう手が込んでいたと記憶します。

そして実際にその女性の自宅に相談に訪れたのですが、相談料もけっこう高くつきました。
といっても通常の霊能者に相談、という相場からすればおそらくやや高め、の部類だったかも知れませんが、当時専門学校で勉強ばかりしていた自分にとっては大きな金額だったことは確かです。

そして私は自分の周囲に怒ったことについて訥々としゃべったり、内容を書いた紙を見せたりしました。

意外な霊査の結果 因縁も悪霊もなく、原因は自分自身にも。

そこで聞かされた説明、というか霊査の結果というのが意外でした。

霊差など、この時初めて受けたのですが、まず結果として、私の住んでいるアパートとか、実家には何の因縁めいた障りもない、ということ。
これがまず第一に意外な結果です。

ただ、ある意味こういう風に言ってのけるのは、ホンモノの霊能者の証拠だともいえるようです。
逆に、めったやたらにあなたには先祖の因縁があって恨んでいる霊がついている、とか、あなたは今すぐウン万円払ってお祓いしなければ死ぬ、など言い立てて、相談者を恐怖に陥れるのはモグリレベル、ニセ能力者ということ。
この点私も声を大に言っておきたいからです。

ただ、それにしてもこれだけ自分の周りにおかしなことばかり起こっている、というのに、ただ何もない、ではやっぱり腑に落ちない、そういう疑惑も湧き上がったのは確かでした。

だから私はたたみかけて、じゃあ何でこんなことが起こるんですか、と、問いかけてみました。

この時の回答がまた意外なもので、実のところ私にはそのような霊的な力を感じる能力が、常人の100倍くらいある、ということです。

だからそのため、あなたは自分の前世がどんな人間だったのか、自分でわかっているはずです、とも言われました。

そして、あなたには、自分の周囲、100キロ四方の霊的な要素を感知する力が潜在的にある、とも告げられました。

要するに私自身、そういう霊的なものには普通の人以上に過敏なので、どうしても感じ取ってしまう、ということらしいです。
100倍とか100㎞四方とか、かなりインパクトの強い説明を受けましたが、あるいはこの女性霊能者特有の語り口だったのかも知れません。
私自身、確かにそういう不思議な経験こそありますが、それほど大それたものだと思っていませんし、現実には恐ろし出来事にせよ、命を落としかけたりなどしたわけでもなかったので。

ただ、私にもしもその通りの能力が眠っているとしたら、どうしたらそれを発現できるのか。
興味も募ったのでさらに問いかけてみましたが、その当時の時点ででは、とにかくあなたは今、自分が現実世界でしなくてはならないことをやるのが先です、のような返答をされています。

そして、そういう力を開発したいようだったら、十分世に出て出世した後、(私が)あなたに『アンテナ』をつけてあげますよ、と締めくくられて、霊査は終了しました。

理解ができた部分もありましたが、腑に落ちないところもあった、というところでしょうか。

後で感じたのは、そういう不完全な印象でしたが、それでも確かに当たっている部分はありますし、中でも私自身が以前から感じていた、びっくりすると全身を無数の針で刺すような痛みを覚える、というのをほぼ完全に言い当てられています。

他でも同じようなことを言われたことも 結局そういう現象に正面から向き合うしかない

霊査の金額がかさんで、結局は二度の分割払いで霊査の料金をその後払い終えていますが、さらにその後、別な件で他の霊能者にも霊差を頼んで見てもらったことがあります。

やはり最初の女性霊能者と同じく、相当に高いレベルの人でした(現在すでに他界してます)が、そこでやはり見てもらったところ、いずれも同じように私自身、そういう霊感の強いところがあって、それで結局そういう霊を呼び寄せてしまったり、不思議な出来事が起こる、という結果になっています。

考えてみれば子供の頃から変な体験があり、今でもそれは続いていたりしますが、結局のところこれは生まれついてからの自分の資質に基づくもののようですね。
だから、このうちの一人の女性霊能者から、霊感というのは、なくすことができない、ときっぱり言われました。

ということは。
後は。慣れるしかない、それが自分にとっては普通のこと、と考えていくこと。
そして同時に、そういう現象が起きたりしても、闇雲に怖がりすぎないこと。

もちろん自分から興味半分で変な手出しをするべきではありませんが、日常的にも自分なりにうまい対処の仕方、というのを忘レズに持ち続けていることが大切なようです。

この、二番目に相談に訪れてみた女性霊能者は、やはりある有名漫画家と心霊関係でコラボしていたそうですが、その霊査の相談の際、ふと私は自分自身の適職について尋ねたことがあります。

その答えは、お坊さんか神主があなたに向いてますよ、でした。

今の自分とは、かなり離れている職業な気がします。

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