この借家いったい何、と恐怖。初めて遭遇した、信じがたい出来事とは

私は今、関東の某僻地にある実家住まいです。
ですが、以前は資格試験の勉強などの都合で、東京郊外のとある借家に住んでいました。
ところがその借家で、後にも先にも経験したことのないような信じられない出来事に遭遇しています。

最初に言い置きますが、その借家自体に不平はありません。
間取りも広くて庭もあり、文字通りの一軒家で、基本的にすごく快適でした。

問題は、その借家に住んでいたときに体験した、いくつもの出来事です。

本当に、これまで経験したことがない、とんでもないことが起こったのです。
その借家で一体何が起こったというのか?
今回は、それについて語ってみましょう。

私が住む前に他の誰かが借りていたに違いないのですが、少なくともこの借家を紹介してくれた不動産屋さんはすごく親切に物件を案内してくれましたし、それでそこそこ安価で見つけることができた借家だったので、ラッキーだとも思いました。

そして全然、「そういう手の話」も聞かされていませんでした。
ということは、おそらくはそれ以前の借主には起こらず、明らかに自分にしか起こりえなかった出来事が起こり始めた、ということらしいです。

ここまで前振りすれば大体察しが付く方も多いのではと思いますが、今回はそんな一連の出来事、東京近郊の借家住まいだった頃の身も凍る体験談をお届けします。

もともと家主の持ち家だった広い一軒家

というわけで、私が東京のアパートに住んでいたころ、23区内から引っ越して近郊の東京都隣接するある県に移り住んだことがあります。

23区内に住んでいると、確かに便利なのですが、いろいろと事情があって、もっと喧噪のない、のんびりした東京近郊、というか、地方といえるほどの郊外に借家を求めて移り住みました。

もともと都会から離れた地方で生まれ育ったためもあってか、ある意味広々した、静かな場所に住みたかったというのもありましたね。
それに当時はまだ専門学校にも通っていたので、勉強の環境を保つためにもより快適な住居空間が欲しい、と願ってもいました。

それに対して、23区内に住んでいたアパートはやはり手狭感があったので、ちょっと専門学校のある都心に遠くはなるけれど、なるだけ鉄道一本で都心の学校まで通えるところがいいなと思い、そういう場所の借家を見つけたわけです。

駅近くの不動産屋に紹介されたその借家というのは、もともと家主の持ち家だったということで、その大家さんは同じ町内のほど近場にしばらく前に移り住んだようです。
だからこの一軒家を借り始めて以後、毎月の家賃を払う期日になると、その大家さんの住む新居まで足を運んで支払っていました。

そしてそういう普通の家庭の持ち家だったので間取りも広く、六畳がふた間、そして四畳半も確かふた間あり、もちろんキッチン風呂付、そして家自体と同程度の広さの庭もありました。
ただ大家さんが他に移り住んで人にかすようになったためか、かなり築年数の経っていそうな家で、まだまだしっかりしているとは言え、築30年、あるいは40年くらいは経っていたような木造家屋でした。

ですがこのためというか、住んでいたのが今から2,30年ほど前とはいえ、家賃は5万円程度の安価で借りることができました。

ただ、コスト的には何の不満もありませんでしたが、家屋の古さの他、駅から非常に距離がある、というのが自分にとっては一番のデメリットでした。
なにしろ徒歩でたっぷり30分近く歩き、しかも都心に行くまで電車を利用している時間がおよそ1時間半は優にかかります。
だから家の古さと兼ね合わせて、むしろ相場としては高からず安からず、だったかも知れません。

この一軒家を不動産屋で紹介されたとき、それまで沿線上の借家を見て回りながらなかなかめぼしい物件に出会わなかった私は、飛びつくように賃貸契約を結んだわけです。引っ越し作業を終えて一日二日の間は、6畳間のガラス戸から庭先を見ながら、悠々自適な気分でした。

わけのわからない出来事が頻発!

と、ここまでは順風満帆とも思ったのです。

確かに都心にある専門学校に通う必要から、鉄道を使って長い通学時間を費やす必要もありましたが、それよりも喧噪から離れて広々した快適な生活空間が欲しいと願っていたため、ここに移って正解だな、とも思っていました。

ところが移り住んで一週間もたたないうち、信じられないことがこの家で起こりました。

まず最初のうちは四畳半の部屋を寝室にしていたのですが、朝の起き抜けの際、いきなり隣家の犬がフェンス越しにギャンギャン吠えてきます。

放っておけばやがて吠えるのを止めるだろうと思いましたが、止みません。
そして朝に限らず、吠え始めると3,4時間はぶっ続けで吠え続けました。

たまりかねて隣家に苦情も言ったことがありますし、他の隣家に訳を話して相談に乗ってもらおうとしたこともありました。
警察にも相談を入れたことがありましたが、それこそすべて「暖簾に腕押し」の状態で、何も聞き届けてくれそうもなく、途方に暮れていました。
そこで最後の手段とばかり、しばらくの後はこの後にお伝えする異常な出来事にも尻を叩かれるようにして、その借家に住みながら自身は都心の専門学校のほど近くにあったワンルームオフィスを借り、そこに寝泊まりしながら勉強したり学校に通ったりするようになりました。

寝入りばなに日本語かどうかわからない声で耳元につぶやき声が

と、ここまでは、いわば前置きです。
ただ、確かに私が引っ越してくるやいなや、隣の犬が吠え始める、というのもなんだか妙なことでしたが、今はさておきます。

問題はその後、犬の鳴き声にたまりかねた私は、その犬を飼っている隣家に一番近い四畳半で寝起きしていたのをやめて、逆に一番遠くに位置する六畳の部屋に寝場所を移しました。

その後のことです。

夜、布団に入って寝ようとして、寝入りばなに差し掛かるころのこと。
耳元で何やらひそひそ声でしゃべっている声が聞こえてきました。

先にはっきり言いますが、これは生きている人間の声ではなかった、と断言します。

そもそもこの借家の中に住んでいるのは私一人です。
そして、隣家もあるとはいえ、それなりに道や庭をはさんだりして、距離もありますから、少なくとも隣家の人の声などではありませんでした。
だから、そのような耳元でささやくような小さな声など聞こえるはずはないのです。

言葉がわからない、覚えられないという不可思議

そしてさらに妙なことには、そのしゃべっている声というのは、確かに何かの言葉をしゃべっている、つまり話をしている声として聞こえてくる。
そこまでは認識できていました。

ところが、その声が何の言葉をしゃべっているのか、まるで分らないのです。
言葉には違いないのですが、それが日本語かどうかもわかりません。

いや、不思議なことに、確かに何かの言葉をしゃべっている、そこまではわかります。
そして、確かに日本語のような、何やらどこかで聞き覚えのあるような言葉なのです。

ところが、じゃあ英語などのような外国語だったのか。
といわれると、それも不思議なことに判然としません。
そして日本語か、といわれればそれもわからない、という言葉です。

そもそもしゃべっている個々の単語を全然覚えていない。
思い出そうとしても全然思い出せません。
というか、覚えられないという方が近いかもしれません。

なんとなくですが、日本語に似たような言葉、というしか表現がありません。つまり、完全に意味の分からない外国語などではなく、逆に日本語のようにすんなり意味や単語はわかるけれど、何をしゃべっているのかわからない。

そして、覚えることができない言葉。
そういう、奇妙きてれつな、何とも不可思議な言葉です。
それを毎晩のように、誰かが耳元でささやくのです。

どう表現して良いのか、説明が難しすぎて、記事を読んでいただいている方たちにどこまで正確に伝えられるかわかりません。
ですが、もちろんこんなおかしな声、これまで全く聞いたことがありませんでした。

いや、もしかしたら聞いたことがあったかもしれません。
それはいつか、といえば、ずっと昔のころ、私が本当にまだ小さかった時のことです。

他の記事でも書きましたが、小さい子供だった頃の私は夜中、寝静まっていたころに変な物音を頻繁に聞いて、その後もかなり長い間その音に悩まされました。
ですが、その現象が起こり始めたころ、確かに人の声を聴いたことがあったのです。

その時の経験が潜在意識のレベルであるためか、こうやって不思議なつぶやき声、ささやき声を耳元で聞くような経験をしても、もしかしたら普通の人ほど驚いたり恐怖したりしなかったかもしれません。

つぶやき声が徐々に大きくなり、しまいには耳元で怒鳴り声に

そして、これだけではなかったのです。
そのささやき声の後、もっと恐ろしいことが起こりました。

そのささやき声が続くのは、私が寝入りばなに聞き始めてからほんの数秒間のことだったと記憶しますが、その数秒後、つぶやき声は確かに止まりました。
止まりました、というよりも、私が飛び起きた、だから止まった、というべきかもしれません。

しかしながらその声は、最初こそ、ささやき声程度の小声が耳元で聞こえてくる程度でしたが、そのわずかな時間のたつうちに徐々に大きくなっていったのです。

そして、しまいには耳元でワーッ、という怒鳴り声に変わりました。
その声にびっくりした私は思わず跳ね起きたのです。

この耳元で聞こえてしまう怒鳴り声に、毎夜のように悩まされました。

他にもこんな現象が

そして、この借家で起こったのはこれだけではなかったのです。
夜、というか夜更け、深夜のことになるのですが、私も犬の吠え声問題以来、隣家と接した四畳半にいることはせず、隣家から離れた六畳の部屋で寝起きしながら、雑事をするのも全部その部屋に移していました。

そうしたある日の夜中、確か12時くらいだったと思います。
子供が廊下を走るようなタタタタ、という足音が聞こえてきました。

最初それを聞いたとき、ハテと私は思いました。
こんな夜更けに限ってなぜ子供が走る音がするんだろうか、隣のお宅は、そんな小さな子供がいたっけかな。

すでに吠える犬を飼っている隣家と接している四畳半から、一番遠い六畳の部屋に移っていたとはいえ、別な隣家は確かに道や庭を隔てて立っています。

だから、確かに耳を澄ませばそういう子供が家の中を走るとかいう生活音は聞こえてくるのかも、と思いました。
けれども、少なくとも日中はそういう生活音など全然聞こえてこず、子供の声すらしません。
だから元々小さな子供なども近所のお宅にはいなかったはずなのです。

それなのに、夜中に限ってそんな子供が廊下を走る音が聞こえてくる。

ということは。

やはりこれもどうやら、生身の人間のしわざではない、と考えるしかなさそうでした。

信じられない?この借家ではこんなことまで起きた!

ただ、スピ的、霊的な現象かもしれないとはいえ、この程度だったらまだマシでした。
確かにこれまで語ってみたことだけでも恐ろしいと感じてしまうかも知れませんが、本当にまだマシだったのです。

ところが、まだ他にも理解不可能な、もっと恐ろしいことが起きたのです。

上のような怒鳴り声、そして廊下を走る音が聞こえてきてうんざりした私は、寝るときも部屋の電気をつけっぱなしにして明るくしたままにする毎日でした。

実際、ある程度、というか気持ちの問題かもしれませんが、部屋を明るくしている分には、安心感もありました。
ですがそれでも確かに上の怒鳴り声や廊下を走る足音は聞こえてきたのです。
だから明るい方が安心だといっても程度の問題で、こんな現象が続いている中、とても電気を消して寝るなどというのは無理でした。

ものすごい音が朝の玄関先で!?

その数日後の朝、さらに輪を掛けてとんでもないことが起こります。
朝の起き抜けの頃、いきなり玄関でズダーン、という、ものすごい音がし、私はびっくりして飛び起きました。
確かまだ朝7時前のことです。

その音は何というか、大きな木の板か石版のようなものを玄関の土間にでもたたきつけるような音だったと記憶します。
玄関は私が寝ている六畳の隣にありますが、当然私は慌ててその玄関に行ってみたのです。

ですが別段、何も壊れたり倒れたりした形跡などありません。
じゃあ一体なぜあんな大きな音が聞こえてきたのか?
私にはますますわけがわからなくなりました。

何の根拠もなく、ブレーカーが突然に

そして、さらにもっと仰天する現象がまたも朝、ある冬の早朝に起こっています。

この借家に住みながら、都心の専門学校に早朝の電車に乗って通う毎日でしたが、風邪を引きやすい私は、その日も風邪で体調が思わしくありませんでした。
それで、その日の通学はやめにして朝からこの借家でゆっくり過ごそうと、前の晩から決めていたのです。
時計の目覚まし機能も鳴るのをストップさせていました。

ところが翌朝。
突然、私がいつも目覚ましをセットしていた時間、確か5時45分でしたが、ちょうどその時間ぴったりに、夜通し明々と付け続けていた部屋の電灯がぱっと消えてしまいました。

なんとそのいつも目覚ましが鳴る時間ぴったりに、この借家のブレーカーがいきなりガタン、と音を立てて落ちたのです。
びっくりした私は、廊下に出て家のブレーカーを確認したところ、確かにブレーカーのスイッチが下に下がって、電気が落ちていました。

ぴったりいつも自分の起きる時間に、なぜこうもタイミングよくブレーカーなんて落ちるのか。
誰でも考えると思います。
ですが、ここに移り住んで以来、ブレーカーが落ちたことなどこれまで一度もありません。どう考えても、何か霊的な意味での人為的な力が作用しているとしか思えないのです。

画像は本文と関係ありません。ただ、私が借りた一軒家の土間に雰囲気が非常に似ています。

ある人が解決策を伝授。それ以来現象がなくなったが

こうしたスピ現象を抱えながら、私は専門学校に通学していたわけですが、なんだかこういうことが起こると、この借家に長く住んでいて良いものかどうか。
非常に不安になりました。

そして、結局のところ更新期間満期になる2年間どころか、最初の1年に満たないうちにこの借家を引き払っています。
その理由は、確かにこういう不可解な出来事が頻発していたためもありましたが、それ以前にここを引き払って自宅に戻らなくてはならない、そういう必要が自宅の方にできたからでした。

ただ、そういうことになる前、たまりかねて私はある有名な霊能者のもとに相談に行っています。

相談の内容は、こういうスピ的な現象についてではなく、むしろ隣家の犬がなぜこうも吠えてくるのか、その理由がむしろ霊的な何かと関係しているのではないか、そう思って相談に行ったわけです。

その霊能者というのは、やはりさる有名な漫画家に心霊関係の助言や情報を与えている女性で、かつてその漫画家もその女性をモデルにした漫画を発表したりしていて、非常に実力のあるとされているようでした。
私も当時その漫画を読んだ時に、好感が持てたというのが、この相談に訪れたきっかけです。

しかしながら、相談に訪れた際、最初はこちらの隣家の犬の問題を私の方で持ち出しましたが、そうこうするうちに話題が私自身の身内とか先祖の話にシフトしていきました。
それというのも、そういう私の騒音トラブルを観察していたその霊能者が、どうやらその背後の原因として、私自身の先祖の中には悪霊、というわけではないが、成仏し切れていない人がいるらしいとのこと。

他の記事でも書きましたが、私が自分の先祖のうち、それらしい人の名前を語ったところ、途端に全身が総毛立つような激しい鳥肌が立った、ということがありました。

一方、この際、その霊能者から寝入りばなの怒鳴り声を防ぐアドバイスも受けています。
そのとき伝授された解決策がうまい具合に功を奏しているようでした。

その解決策というのは、ごく簡単な方法なのですが、

夜、寝入るときに声が聞こえてくるようなら、頭をそれまでと逆の方に向けて寝てみること

です。
霊能者の話では、このように頭の向きを変えるだけで、霊はこちらに取り憑きにくくなるそうですね。

その後数年たって、私はある別な霊能者を囲んで他の来訪者の方たちと話す機会がありましたが、どうやら私と同じような経験をしている女性に出会ったことがあります。

熟年女性でしたが、寝ていると耳元で誰かに怒鳴られる、とか、屋根の上など絶対に普通では音など鳴らないところからパキッとかピシッとか音が聞こえることがある、という経験をを話していました。

あるいはもしかすると、他にも私たちのようにこういったスピな出来事に困っている方もおられるかもしれません。
もしそういう方がいたら、絶対防げるとは断言できませんが、上のような方法を試してみるのもよいかと思います。

しかしこういうことってあるんですよね。
ホントにワケの分からない体験でした。

URL :
TRACKBACK URL :